良質な有機野菜で、美味しくて健康な毎日を!
大学卒業後、最初は淡路島で就農生活をスタートされた渡部さん。続けるうちに、化学肥料や農薬を用いる、見た目重視の農業に疑問を感じ始め、次第に環境型農業の良さに惹かれたそうです。有機農業を始めるなら、地域を上げて取り組んでいる所が良いと考えたとき、ご自身のお母様が昔から市島町の有機野菜を購入していたことを思い出し、2009年に移住。有機農業家へと転身されました。
山名さんとの出会いは、2014年の夏、市島地域を襲った豪雨災害。
渡部さんは、家も畑も流されるという甚大な被害を被りましたが、周囲の方々の支援に支えられ、なんとか一歩を踏み出せたそう。その際、酒蔵の敷地内にある畑付きの住まいを提供し、支えられたのが山名さんでした。現在は、年間100品目もの野菜を栽培し、飲食店や個人、直売所などに販売しておられる渡部さん。「身体にも環境にも優しい良質な有機野菜をつくり、それを『美味しい』と言ってくださるお客様がいる。その喜びで毎日がとても楽しい」。大きな笑顔に心が温かくなりました。
「蔵人たちが毎日食べるお味噌汁など、うちの野菜はほとんどこちらでお世話になっています。箱を開けると、見たことのない野菜が入っていたりして、届くのが楽しみでね。毎週宿題をもらうような感じで、楽しみながらいただいています」と、山名さん。
2022年、近隣で栗園が付いていた空き家を購入され、栗の栽培も開始。
「今後は果樹の栽培にも力を入れたいと思っています」。